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市民の会 設立3周年にあたって

 今年は、正月早々、能登半島地震が起き、大きな被害がでました。志賀原発も冷却用電源に大きな損傷をうけ、極めて危険な状況に置かれています。あれから2か月近く経ちますが、現地での救援・復旧も決して順調ではなく、少なくない地域で生活再建の方向も見えない状況にあります。被災者の皆さまに、改めてお見舞いを申し上げます。


 さて、3月1日に、私たち「湯川秀樹旧宅の保存と活用を願う市民の会」も設立3周年を迎えることになりました。今から70年前の1954年3月1日、太平洋上のビキニ環礁で、アメリカ軍による水爆実験が行われ、静岡の第五福竜丸をはじめとする千隻余りの国内の漁船や、現地の多くの住民が被爆しました。

 その後、第五福竜丸の久保山愛吉さんが亡くなり、ビキニ事件と呼ばれるようになります。この事件を切っ掛けに、湯川秀樹博士は、ラッセル、アインシュタインと共に国際的な核兵器廃絶の活動に立ち上がり、スミ夫人とともに最期のときまで核廃絶を訴えられました。


 そこで、私たちは、NPO法人知的人材ネットワークあいんしゅたいんと協力し、3月23日に、別途ご案内しております「湯川博士の贈り物 特別企画 ビキニ事件と湯川秀樹」を、京都大学楽友会館で開催することにいたしました。湯川博士の想いと生き方を、教え子として間近に見ていた佐藤文隆先生から話していただきます。再び、核戦争の危険性が増している現代において、私たちがどのように生きるべきかを、一緒に考えてみたいと思います。後刻、録画配信も準備しておりますので、ぜひ、多くの皆さんに参加、あるいは視聴していただければ、幸いです。


 さらに、3月末までには、京都大学の下に移管された湯川秀樹旧宅の改修工事が終了し、5月に新湯川邸が利用可能な状況になります。湯川博士が愛した庭や、それを取り囲む居間は保全される形になっています。私たちは、この新湯川邸の市民への開放を、京都大学に求めていきたいと考えています。それを実現するために、市民の会へのさらなるご支援、ご協力をお願いいたします。


湯川秀樹旧宅の保存と活用を願う市民の会

                  代表 岡田 知弘




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